皆さん、こんにちは。mitsukiです。
時代に取り残されていますよ大学の建築学科。
模型ばっかり作っている場合ですか。
手書きばっかり教えてる場合ですか。
時代はBIMですよ。
社会に出て必要なことを教えてあげましょうよ。
とまあいろいろ思うことはあるのですが今回はまずここから。
新築至上主義から離れよう!
1%の狭き門
問いたい。
現在日本にいる有資格者の内、どれだけの割合が新築物件に携わっているのか。
とある大学の建築学科では生徒にこう伝えるそうです。
「君たちの中から建築家になれるのは100人にひとりだけだよ。」と。
よくぞ言ってくれました!全くもって同意です。
仮に生徒数が60人だったら誰も建築家になれなくてもおかしくない割合です。
それだけ狭き門だということです。建築物をイチから設計するというのは。
そもそも住宅の新築着工数が年々減ってきて、空き家も全人口をカバーするぐらいポツポツ出現し始めた時代。
そんな中、わざわざ家を建てる方は今では稀な存在です。もはや富豪。同年代の出世頭。
このような状況下のため、従来は若手建築家の登竜門的な位置付けにあったはずの住宅設計までもがベテラン建築家に侵食されつつある状況にあります。
悲しいかな。
では大学を卒業した若者はどこでその腕をふるえば良いのでしょうか。
ゼネコン・組織設計事務所に入るのは困難な道です。
まさにエリート街道。誰だって安定した生活がしたい。これもまた狭き門です。
アトリエ系建築設計事務所はどうか。
ここはやめておきましょう。
あそこは真っ当な人間生活を犠牲にしなければなりません。
その覚悟がある勇者だけが進むべき道です。
結論。
凡庸な建築学生が進むべき道はナシ。
夢見る建築家もどき
とまあ、ただでさえ飽和状態の建築士。
若手建築家はその腕を振るう機会がほどんど残されていません。
これらを踏まえ、方向性を改めるというか細分化すべきときが来たのではないかと思います。
住宅リフォーム学科やリノベーション学科があっても良いはずです。(もうある?)
というのも、住戸数が全人口をカバーしたことで遂にその下地が出来たのではないかと考えます。
住宅の改修は「新築がやりたい、大変、儲からない」といった理由から敬遠されがちですが、もうそんな悠長なことを言っている場合ではない。
時代は、いや社会はもはや新築を求めていません。
建築物の総数だけで言えば十分足りてるのですから。供給過多。
私はこの建築がやりたい!
ル・コルビュジエのような!
フランク・ロイド・ライトのような!
ミースのような!
大いに結構です。
しかしこれらの想いはすべてマインクラフトにぶつけましょう。
私個人としてはこんな夢見る建築家もどきを大量生産してほしくないのです。
現実社会は残酷です。
建築業界はそのでもとびきり過酷な業界です。
ためしにハローワークで建設業の有効求人倍率を見てください。
他の業種に比べてびっくりするぐらい高いですから。
それだけ人材が定着せず(すぐ辞める)、人手が不足しているんです。
このへんの厳しい現実は教えないで建築の夢を抱くだけ抱かせて社会にポイーッするような講師陣は滅べばいい。
大学は講師と呼ばれる建築家の人材採用の場ではないのですよ。
建築物の三大要素
私が上記で述べたことはすべて意匠設計と呼ばれる分野の話になります。
つまり建築物のデザインに関する分野。
建築物を作るにはこの意匠設計と、他に構造設計・設備設計がそれぞれ必要であり、そのどれもが建築物を作る上で欠かせない要素です。
にも関わらず現在は余りにも意匠設計に偏重しています。
実際の仕事でも構造屋さん、設備屋さんは建築家の下請けみたいな立場で仕事を受けているケースが多いです。
確かにお施主さんにとっては意匠設計、つまりデザインがもっとも建築物をイメージしやすいので、必然的に意匠を担当する建築家が仕事の主導権を握ってしまうのも仕方ない部分ではあります。
しかし構造屋さん主体の建築物があっても良いはずです。
同じく設備屋さん主体の建築物があっても良いはずです。
この辺の業界特有の歪んだ構造は何とかならないのかな~
お施主さんが構造設計事務所に直接足を運んだら面白いんですけどね。笑
まあ結局何が言いたいのかといえば、「意匠設計が全てではありませんよ」ってことです。
大学教育も例外ではありません。
色々な選択肢があることを教えてあげましょう。
おわりに
いつもご覧になっていだたきありがとうございます。
この記事を書く前にぼんやりと考えてました。
あえて否定的な言葉を使いまくってやろうと。
これを読んで、「ふむふむそうか、別の道にしよう。」と考える学生は賢明です。
きっと良い人生が歩めることでしょう。
しかし「コンチクショー!見返してやる!」となったら本物です。
それだけの熱量があればきっと素晴らしい建築家になれることでしょう。
私のまわりにいる建築家として生活している方々も、みな気持ち悪いくらいに建築バカですからね。
それぐらいぶっ飛んでなければ成功できない分野なのでしょう。
そんな分水嶺のような記事でした。
それでは。