建築士になるまでに

建築士になるまでに

「けんちく」のプロを目指して

職人とAI

皆さん、こんにちは。mitsukiです。

 

「AIシリーズ」第2弾です。

前回はAIにより設計士の仕事が脅かされるという意見を述べましたが、今度は建築業界で設計士と双璧をなす「ある方々」について考えたいと思います。

 

その名も「職人」!

未来ある若者にはこう言いたい。

 

「少年よ、職人を目指せ!」 と。 

 

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ホワイトカラーとブルーカラー

 

ホワイトカラーとブルーカラーという仕事の分類があります。

 

ホワイトカラーは文字通り白い服、つまり背広の白シャツが語源です。

現代では弁護士や会計士などの士業や事務職などが該当します。

 

乱暴な言い方をすれば高学歴な人がまっさきに就く仕事ですね。

実際に大卒の就職先ランキングを見れば一目瞭然です。

 

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反対にブルーカラーは青い服、作業着を指しています。

つまり現場作業員。

現場で汗水流して働いている人のことです。

建築の世界ではこのブルーカラーの方々をざっくり「職人」と呼んでいます。

 

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AIが奪うホワイトカラーの仕事

 

AIの普及でホワイトカラーの仕事のほとんどが奪われるという論調が強まっています。

なぜなら彼らの仕事は広義な意味において、定形的なルーティーンワークだからです。

 

実際にそれぞれの仕事を紐解いてみれば、大半が形式的な情報の抽出・加工・発信で成り立っているはず。

設計士のそれは前回の記事でも述べた通りですね。

その形式さえ学習させてしまえばAIでも同じ仕事ができる、よって仕事を失うという論法です。

 

www.architegg.com

  

そもそも知識や情報の取扱量でコンピューターの右に出る者はいません。

生みの親である我々人間も例外ではないのです。

 

そのような状況なので、仮にAIが本格的に普及した場合ホワイトカラーの方々は徐々に職を失います。

恐ろしいですね。

 

ではブルーカラーの仕事はAIに奪われないのでしょうか。 

 

ブルーカラーは現場ありき

 

ホワイトカラーとブルーカラーとでは決定的に違う点があります。

 

それは「現場」があるという点です。 

デスクやPC上だけでは仕事が成り立ちません。

現場に行って、なにかして、その対価をもらって生計を立てています。 

電子空間でしか生きられないAIでは決して請け負うことができない世界です。

 

今までこの現場というものは敬遠されていました。

作業するのは面倒、汗はかきたくない、ましてや汚れるなんてもってのほか。

それよりも快適なオフィスでコーヒー片手に仕事していたい!

要は楽をしたい人間の本質がそのまま表れています。

建築の世界でも「職人」と言えば聞こえは良いですが、設計士の大半は自分と対等な関係だと思っていないはずです。

 

しかしAIの台頭により、将来的に我々人間が働ける場所は現場ぐらいになります。

看護師や保育士や介護士は需要が高まると予測されていますが、職人も例外ではありません。

 

若者が目を輝かせながら弟子入りする日が来るんです!

(そして地獄を見ます。)

  

職人は段取り八分

 

さて、タイトルの通り「職人」にフォーカスしてみましょう。 

 

建築における職人も建築現場という「現場」に出向き、自らの技能で施工し、お金をもらっています。

この全てがAIが取って代わられるというイメージは湧きませんね。

 

職人の世界では「段取り八分」という言葉があります。

仕事の段取りをキッチリしておけばその仕事は8割完了したも同然であるという意味で、事前準備の重要性を説いています。 

職人が親方に仕事を教えてもらう上で一度は言われるであろう言葉です。

 

この「段取り八分」言葉は言い得て妙で、「職人の仕事」として認知されている作業よりも「段取り」の方が多いという点がとても面白いです。

実際に職人の一連の流れを考えてみましょう。

 

・仕様を決める

・材料を問屋に発注する

・前日準備をする

・現場に入場する

・材料を搬入する

・機材を搬入する

・監督に施工箇所を確認する

・養生をする

・作業する※

・養生を取る

・材料を搬出する

・機材を搬出する 

・戸締まりをする

・撤収する

・監督に報告する 

 

パッと思い付くだけでもこれだけの仕事があります。

この内で私達が職人の仕事と考えているのは※のついた「作業する」という部分だけではないでしょうか。

左官屋さんならコテ塗り、塗装屋さんなら刷毛塗りなどがそれに該当します。

 

AIが発達したとして、特定分野の一芸に秀でたロボットなら作れるかも知れません。

左官ロボなら職人顔負けのコテ塗りができるとか、塗装ロボなら職人以上の筆使いができるとか。

 

しかし職人の仕事はそれだけでは成り立ちません。

彼らの世界ではそれ以外の事前準備や後片付けと言った「名もなき仕事」が大半を占めています。

それこそ八割も。

 

仮にそういった部分から目を向けず「施工ロボ」を作ったとして、誰が現場まで運んでくれるのか。

誰が周辺準備を請け負ってくれるのか。

 

そう考えると施工ロボが職人の仕事をすべて代替えする日は遥か先のように思えます。

ロボットが人間並みに自立する日まで。

 

 

おわりに

 

いつもご覧になっていだたきありがとうございます。 

 

身近に大学卒業後の進路を悩んでいる者がいたので、自分に置き換えて考えてみました。

将来に悩んでいる若者がいたら「職人」という選択肢は一考の価値があるかと思います。

 

私自身もAI最盛期を迎えるであろう今後、建築士として生き残るためには何が必要か自問し続けています。

いつまでも図面書きではいられませんからね。

鍵となるのはAIにはできないことでしょうか。

 

・人とコミュニケーションが取れる

・前例のない発想力を持つ

・決定する

・責任を取る

 

選ぶ道を間違えたかな~。汗

 

それでは!