皆さん、こんばんは。mitsukiです。
いよいよ始めていきます、技術的なお話。
手探りで進めていきますので、ご要望があれば何なりと。
さて以前、住宅の外観についてあーだこーだ言わせてもらったのですが、じゃあ風情ある住宅の外観てなんだ?って話になりますよね。
答えはわかりません。(オイッ!)
それでも私個人の考えとしては、やはり職人さんの腕が光る工事というのは良いものだと思うのです。
建築工事において、その内のひとつが左官工事。
今回はその左官についてご説明したいと思います。
昔の日本家屋
いまは昔、まだ日本の町が工業化していなかった時代までさかのぼります。てやんでぃ!
今でこそ家の壁は下地にプラスターボードと言われる工業製のボードを貼ることが一般的です。
柱と柱の間にボードを立てていき、そこにクロスなどの化粧材を貼るのですね。
※壁・石膏ボードについて詳しくは下の記事で解説しております。
しかしそれは近年になってからの話。
上の画像のような当時は町に工場なんてありませんし、画一的な製品を定量的に出荷する技術も当然ありませんでした。
ではそんな時代、日本の住宅の壁はどう成り立っていたのか?
ボード下地が主流の現代ではなかなか想像出来ないかもしれませんね。
柱をひたすら並べていた?
→それはない
壁はなかった?
→もっとない
まわりくどいですかね。笑
答えは土壁です!
そしてその壁の仕上げに左官という技術が用いられていました。
左官は壁を仕上げる技術なのですね。
左官
左に官とかいて「左官」
実際の工事の様子はコレ。
誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか?
(いざ立ち上がれ〜♪)
一般の方はなかなか馴染みのない言葉かもしれません。
私もこの言葉を初めて耳にしたとき全くイメージが湧きませんでした。笑
言葉の由来を調べてみましたが、Wikipediaさんによると
・壁などの修繕をする職人を「属(さかん)職人」と呼んでおり、その当て字として使われていた「左官」が現在では主流になったとか。
→確かに壁の属性として捉えればしっくり来る。
・改修工事などで皇居などの宮廷に立ち入ろうにも士官としての位が必要であり、その際に大工にも左「官」という位が与えられたとか。
→確かにお城に大工さんが出入りするのはイメージしづらい…
結局正解はわかりませんでした。笑
諸説あるみたいですね。
しかしなるほど〜って思いますよね。
建築工事を知ることが昔の日本を知ることに繋がるなんて面白いです。
現代の左官
さてそんな左官屋さん。
(にっくき)窯業系サイディングなどの既製品パネルが増えたいま、仕事はあまりないのかな?とか思うじゃないですか?
とんでもない!
むしろ活躍の場は増えています!
コンクリートやモルタルの登場により、左官工事が必要な機会は多いです。壁以外にも床に天井!
(これはまた説明します。)
また近年ではクロスによる単調な仕上げよりも、より風合いを楽しめる壁として人気が再燃しているとか。
新築住宅でも左官などの仕上げ工事を家族揃って行うというご家庭も多いみたいですね。いわゆるワークショップです。
綺麗にピシーッと仕上げるのがプロの仕事ですが、初心者がやった左官壁もそれはそれで味があり良いものですからね。
この寛容さと自由度の高さも人気の秘密なのでしょう。
そんな歴史と風合いを兼ね備えた左官工事。
日本住宅のスタンダードとして復権させていきたいですね。
おわりに
いつもご覧になっていだたきありがとうございます。
今回は左官工事について取り上げてみましたが、まださわりの部分しか説明できていません。|||Orz
それほど奥が深い業種ですので、また回を重ねてご説明していきたいと思います。
それでは!