皆さん、こんにちは。mitsukiです。
「建具」という言葉をご存知ですか?
建築を学んでいく中でカルチャーショックは数あれど、この「建具」はかなりハードルが高かったです。
なにせ「建具」という言葉から全くイメージが湧いてこない。
でも皆さんにも絶対毎日見てます。
毎日見て、触って、くぐっているものだと断言できます。
そう、何を隠そう建具とは「ドアや窓の総称」なのです。
具とは
そもそもこの建「具」という言葉が非常に耳慣れなくて気持ち悪い。
具って何なんでしょう、具って。
具と言われて思い浮かぶもの。
味噌汁の具。これがいけなかった。
変なイメージに引っ張られてしまいましたが、よくよく思い返してみると「器具・道具・用具・家具・金具。」
おぉ、意外と使ってる。
ごめんなさい日本語。
具とは具現化という言葉もあるように、何かを体現したパーツ一つひとつのことを指すのですね。
意外と重要
さて建物をイメージしてください。
床があり、壁を立て、天井が乗る。
でもこれだけじゃただの箱。オブジェです。
ここに建具、つまりドアや窓が備わって初めて人が使える建物になるんですね。
建具のない建物と言われても屋根だけのテント的なものしかパッと浮かんできません。
「建具のない建物は建物にあらず」とまではいきませんが、一般的な建築物において建具があることはごく一般的であると言えそうです。
建具の西と東
建具は文化の影響も強く受けており、その違いは洋風か和風かでも大きく異なります。
洋室と和室をちょっと思い浮かべてください。
よく洋風はドアの文化、和風は戸の文化と言われています。
これだけではピンと来ないかと思いますので、実際の写真を。
(洋風)
(和風)
どちらもよく見慣れた光景かと思います。
日本では和洋折衷で色々な住宅がお目にかかれますからね。
さて写真からもわかるように、洋室がドアで部屋を完全に区切るのに対し和室では戸で空間を仕切っていますね。
どちらも一長一短があるので一概にこっちが良いですよ!とは言えませんが、このドアと戸には東西の文化の違いが大きく表れています。
セキュリティ的な面や機能的な面からもこの両者は語るべきところが多々あるので、これはまた別の記事でまとめていきたいと思います。
よく目にする機会がある分、建具はとても奥が深いです。
そんな建具ですが、仕事においても重要な位置付けとなっています。
仕事としての建具
設計士は図面を書くのが主な仕事です。
そんな設計士はよく「間取りだけ考えてるんでしょ?」と思われがちですが、家の仕様など考えなければならないことは多いです。
建具ひとつをとっても、「じゃあドコに設置するの?」「種類は何なの?」と施工者に伝えなければならないことは多いです。
それらの情報を記した
・建具の設置場所について記載した建具キープラン
・建具の仕様を細かく記載した建具表
これらは役所や工務店に図面を提出する際によく作成しますし、たとえ作成の義務はなくともあればそれだけで施工者に建築後のイメージをより深く伝えることができます。
例えば「戸」と言っても引き戸、引違い戸、引込み戸など、実はたくさん種類があります。
この辺は長くなりそうなので記事を分けて建具の種類を説明します。
建具。
攻略するにはまだまだ時間がかかりそうです…
おわりに
いよいよGWですね。
年末を迎えたのがつい最近のことだと思ってしまうのは私だけでしょうか。
1年1年が本当にアッという間です。
次に「アッ」という時はおそらく年末が目の前に迫っているのでしょう。
もっと1日1日に意識を傾けていきたいですね。
いつもご覧になっていだたきありがとうございます。
それでは。